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 PIMとYahoo! Japan、衝撃の合併発表
〜ネット業界のキーマン達とYahoo! Japanが明かす真相〜


 「本年10月をメドに2社合併の協議を行い、ほぼ合意に達しております。この場合、存続会社はYahoo! Japanとなります」(PIMオフィシャルサイトより抜粋)。6月8日、ピー・アイ・エム(以下PIM)のサイトには、Yahoo! JAPANと合併の方向で合意した事を告げる文章が掲載され、業界を牽引してきたキーマン達を驚かせた

                           

  「これが実現すれば、当社のNetDealersに続いて日本第2号のM&Aとなり、日本の若いベンチャーが一流の水準に達していることの証拠として長く記憶されるでしょう。しかもモバイル分野という日本が世界に先行している分野だけに、 Yahoo!JAPANから世界のYahoo!ファミリーに波及するかもしれません」とはネットエイジの西川潔氏。
  同じく同社にてNetDealersのM&Aに参画した松山大河氏も「今後、米国と同様日本でも、上場企業の株式交換によるM&Aの件数は急速に増加していくと思います」と、
これからの業界活性化に期待を寄せる。この「世界のYahoo!ファミリー」と「活性化への期待」という点では、ヤフーの喜多埜裕明氏も同意見だ。

  「今回の合併によって、お互いに時間の短縮に成功する。PIMは、ヤフーがこれまでコツコツと増やしてきたユーザーによって一気にパイを広げることができるし、ヤフーは、PIMが電脳隊時代から育んできたモバイルに特化した技術を世界に広めていく事ができるのだから」。喜多埜氏は声を弾ませる。

 「よくよく話しをしてみると、最終的なビジョンが一致していた。だったら、一緒にやろうと・・・」。ヤフー・ジャパンは、今年の4月から、「ヤフー・モバイル」の立ち上げ準備に取りかかっていた。骨子はこの時点で固まっていたのだ。市場で得た膨大な資金を基に、ユーザーに喜んでもらえるサービスを各分野で模索するヤフーと、モバイルに特化してそれを実践してきたPIMの合併は、そんな中で進められた。

 


Yahoo! Japan本社



直接合併に携ったYahoo! Japan
喜多埜裕明氏



Yahoo! Japan
佐竹正範氏

 合併に隠されたYahoo! Japanの真意



各国ですでに展開されているヤフー・カレンダー




PIMが提供しているスケジュール管理ASP「DoSule!」


 「ヤフーモバイルの事業強化」が掲げられた今回の合併だが、ガイアックスの上田祐司氏は、「PIMの持っている高い技術力を考えると、ヤフー・カレンダーとの関係ははずせないでしょう」と、米国を始め各国ですでに提供されているヤフー・カレンダーとの関連性を指摘する。

 PIMが提供する「DoSule!」は、「携帯電話からも利用できるカレンダー」というキャッチフレーズで展開してきたASPサービス。スケジュール管理に関してもユーザー中心に考えられており、その豊富な機能には定評がある。

  「しばらくは、平行してサービスを進めていくことになるでしょう」。最終的に統合していくとしながらも、喜多埜氏はすでに提供されている「DoSule!」のスケジュール管理機能がすぐに「ヤフー・カレンダー」として提供されるようなことはないと否定する。そのうえで「PIMが培ってきたユーザー本位のモバイル技術は、すべてのヤフーサービスに繋がります。スケジュールの管理もそうですが、今後様々な分野で活かされることは間違いないでしょう」と今後の展望を明かす。

 

 また、今回の合併が及ぼすピムアプリケーション市場への影響について、先日インターネット上の情報管理ツール「e-手帳」を発表したばかりのオン・ザ・エッヂ堀江貴文氏は、「ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)市場は、大きすぎるので殆ど影響ないと思うが、PIM(ピム)アプリケーション市場的にはそれなりのショックがあるだろう。PIM一筋でやっていくところと、ポータルサイト系にバイアウトする2つのパターンがでてくるはずだ。PIM一筋でナンバーワンになれるかどうかは、日本人の意識の問題(個人的な情報をASPに委ねることに対する抵抗がある。ちなみに米国ではASPのほうが好まれるらしい)だから、どうころぶかわからない」と予測する。

 無料メーリングリストサービス「EasyML」を提供するインフォキャストの谷井等氏は、コミュニティツールやグループウェアへの影響という側面から今回の合併について、「今まで以上に、ヤフ−社の競争力が増すことになる。携帯電話分野における出足の遅れを、その最先端企業の買収によって、一気に挽回をした形になる。また一方で、グループウェアがヤフ−に導入されることにより、個人に対してのグループウェアの認知度が格段に上がり、利用者が増加する。今回の買収を契機に、ヤフ−社がその他のコミュニティーツール系のサービス企業の買収を次々と行っていくのではないか」と、今後のヤフーの動きに注目する。

 「今回の合併で、ヤフーのサービスが完全になったわけではない。よりユーザーが便利と思えるサービスを提供するためには、モバイルに関しても、他の分野に関しても、積極的にアライアンスを組んでいく」。

  喜多埜氏が答えるように、今も同社は、積極的なアライアンスを続ける。「ヤフー・ニュースにしても、はじめは毎日さんと共同通信さんという2社のみの提携でしたが、現在では、大変多くのメディアさんから協力を受けています。他のサービスに関しても同様のことが言えると思います」。






     ビジョンの一致が世界への扉をたたく

  国内ダントツのアクセス数を誇るYahoo! Japan。同社のアライアンス先は、業界全体の注目が集まるところ。「PIMとの合併」という今回のニュースには、「金で買われた」「結局大手にかなわない」といったネガティブな反応が存在していた。

 合併の発表前、「事業意欲はあるけれども、組織欲はない」と自らを分析し「最も効率的に、自分たちのサービスを世界に広めるためならその組織体系はこだわらない」としていたPIM松本真尚氏。上場企業でありながら、そこに奢ることなく、常に「ユーザーにとって最高のサービス」を模索する喜多埜氏。

   この2人の関係に限りなく近い事例が、この1年、どれだけ生まれるだろう。 まだ、日本のネットビジネスは、成長の過程にある。
 


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ヤフー、ピー・アイ・エムと合併に向けた協議に合意。携帯電話向けサービスを強化。
http://www.cheers.ne.jp/venturenews/vn20000609-01m.html

 


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